あれは去年の冬、夫のボーナスが減らされて、子どもの塾代と車の車検が重なった月のことでした。
口座の残高を見てため息をついて、深夜にスマホで「クレジットカード 現金化」と検索していた自分を、今でもよく覚えています。
この記事は、そんなふうに追い詰められて現金化に手を出しかけた私が、ギリギリのところで思いとどまり、別の方法で乗り切るまでの体験を、正直に書いたものです。
同じように夜中にスマホを握りしめている誰かに、立ち止まるきっかけを渡せたらと思って書いています。
この記事で伝えたいこと
- 現金化に飛びつく前に、私が知って青ざめた3つのリスク
- 「換金率98%」の数字に隠れていた、手取りの本当の話
- 結局わが家を救ってくれた、現金化以外の選択肢
- お金に困ったときこそ、まず相談してほしい窓口のこと
深夜に「現金化」と検索した、あの夜のこと
まずは、私がどうしてあそこまで追い詰められたのか、正直なところを話させてください。
支払いが重なって、頭が真っ白になった
うちは小学生と中学生の子どもがいる、どこにでもある四人家族です。
毎月やりくりはしていたんですが、その月はたまたま大きな出費が一気に来てしまって。
カードの引き落とし日は迫っているのに、口座にはお金が足りない。
夫にも言い出しにくくて、一人で抱え込んで、夜中にスマホで「お金 すぐ 用意」みたいな言葉を打ち込んでいました。
そこで出てきたのが、「最短3分振込」「換金率98%」「審査なし」という現金化の広告だったんです。
「これなら誰にもバレずに乗り切れる」と思った
正直に言うと、最初は「これだ」と思いました。
カードの枠はまだ残っている、審査もない、家族にも知られずにすぐお金が入る。
追い詰められていると、その「手軽さ」がものすごく魅力的に見えるんですよね。
申し込みフォームを開きかけて、でも最後の最後で「ちょっと待って、これ本当に大丈夫なの?」と手が止まりました。
その「ちょっと待って」が、今振り返ると本当に大事な数分間だったと思います。
調べてわかった、現金化の怖い現実
申し込む前に、念のため「クレジットカード現金化 リスク」で調べてみたんです。
そこで知った事実に、正直、血の気が引きました。
そもそもカード会社の規約違反だった
一番ショックだったのは、現金化はカード会社の規約で禁止されている可能性があるということでした。
ショッピング枠は買い物のための枠で、それを現金に換える行為は規約違反とみなされることがある、と。
そして発覚すると、カードの利用停止、強制解約、さらには残高の一括請求につながる恐れがあると知って。
もし一括請求なんて来たら、今より何倍も追い詰められる。
目先の数万円のために、生活の土台ごと崩れるかもしれないと思ったら、ぞっとしました。
「換金率98%」のはずが、手取りはずっと少ない
もうひとつ、冷静になって気づいたことがあります。
あの「換金率98%」みたいな数字、あれは一番条件のいいときの数字で、実際には手数料が引かれて手取りはもっと少なくなるんですよね。
しかも、手取りは減るのに、カードの請求は使った満額で来る。
たとえば5万円分使って手元に4万6千円しか入らなくても、翌月の請求は5万円。
差額は何の見返りもなく消えるお金です。
「今月足りないから来月に回す」だけなのに、わざわざ手数料を払って、しかも来月の自分をもっと苦しめる。
計算してみて、これはただの問題の先送りだと気づいたんです。
一度始めたら抜け出せなくなりそうで怖かった
調べていて一番怖かったのは、現金化を繰り返して抜け出せなくなった人の話でした。
来月の請求が払えなくて、また現金化して、手数料を払いながら借金を回す。
気づいたら複数のカードが限界まで使われて、返済の見通しが立たなくなる。
うちは今月さえ乗り切れば、来月は立て直せる見込みがありました。
だからこそ、ここで一歩踏み出したら、その「来月立て直す」すらできなくなるかもしれないと思って、フォームをそっと閉じました。
じゃあ、どうやって乗り切ったのか
現金化をやめたのはいいけど、お金が足りない現実は変わりません。
そこから私が実際にやったことを、正直に書いておきます。
まず夫に正直に話した
一番ハードルが高かったけど、一番効いたのがこれでした。
一人で抱えていた家計の状況を、思い切って夫に全部話したんです。
そうしたら、夫も「なんで早く言わなかったの」と。
夫の独身時代の貯金から一時的に立て替えてもらえることになって、あっけないくらいに今月の山は越えられました。
一人で抱え込んで深夜に検索していた時間は、いったい何だったんだろうと思ったほどです。
カード会社に支払い相談をしてみた
これも後から知ったんですが、カード会社って、支払いが厳しいときに相談できる窓口があるんですね。
支払い方法の変更や、引き落とし日の相談に乗ってくれる場合があると。
現金化みたいに規約違反のリスクを抱える必要なんてなくて、正規のルートで堂々と相談できる。
「払えないかも」と隠れてこそこそするより、先に相談したほうがずっと建設的だと、身をもって学びました。
家計をゼロから見直した
そして、この出来事をきっかけに、家計を本気で見直しました。
使っていないサブスク、なんとなく続けていた保険、固定費を一個ずつ点検していったら、毎月けっこうな額が浮いたんです。
現金化で手数料を払って数万円を「作る」より、固定費を見直して毎月の支出を「減らす」ほうが、よっぽど効果が続きました。
あの夜の焦りが、結果的にわが家の家計を立て直すきっかけになったのは、皮肉な話ですが本当です。
お金に本当に困ったときの、正規の選択肢
私のケースは身内に頼れましたが、誰もがそうとは限りませんよね。
調べる中で知った、現金化以外の正規の選択肢もまとめておきます。
公的な貸付や支援制度を調べる
自治体や社会福祉協議会には、生活が苦しい人向けの貸付制度や支援の窓口があります。
条件や審査、時間はかかりますが、無利子や低金利で、規約違反のリスクもありません。
「こんなこと相談していいのかな」とためらってしまいますが、そういう人のためにある制度なので、まず問い合わせてみる価値はあります。
カードローンやキャッシングは「正規の借入」
同じカードを使うなら、現金化ではなく、カードについているキャッシング枠を使うほうが筋が通っています。
金利はかかりますが、これは契約で認められた正規の借入で、規約違反にはなりません。
「借りる」こと自体に抵抗があっても、規約違反でこっそり現金を作るより、堂々と正規のルートで借りるほうが、よほど安全だと私は思います。
返済の見通しが立たないなら専門家へ
もし、すでに借金が膨らんでいて返済の見通しが立たないなら、それは現金化でしのぐ段階ではないと思います。
法律事務所や司法書士事務所、お住まいの自治体の消費生活センターなどでは、債務整理や家計の立て直しの相談ができます。
相談はすごく勇気がいるけれど、早く動くほど打てる手が多く残っているそうです。
あのとき思いとどまって、本当によかった
今こうして振り返ると、あの深夜に申し込みフォームを閉じた自分を、よくやったとほめてあげたいです。
もしあのまま現金化に手を出していたら、手数料を払って手取りは減り、翌月には満額の請求が来て、もしかしたらカードも止められていたかもしれない。
そして何より、「一度やってしまった」という事実が、次のピンチでまた同じ選択を呼んでいた気がします。
お金に困ったときほど、手軽で甘い話には裏がある。
これが、あの夜の私が学んだ一番大きなことでした。
今、同じように追い詰められてスマホを握っている方がいたら、どうか申し込む前に一度だけ手を止めてほしいです。
- 現金化はカード規約違反のリスクがあると知っておく
- 手取りは減るのに請求は満額で来る仕組みを理解する
- まずは家族やカード会社、公的窓口に相談してみる
- 返済が苦しいなら、早めに専門家へ相談する
焦っているときほど、立ち止まる数分が、未来の自分を助けてくれます。
あの夜の私が、フォームを閉じる側でいられて、本当によかったと思っています。